ワイン王国、オレゴン州
美味しい地元産のワインが手に入る
ここ太平洋岸北西部では、様々な品種やスタイルのワインが実に豊富に生産されています。オレゴン州では、最高レベルのピノ·ノワール種のブドウが生育するのに最適な涼しい気候 (フランス語で「テロワール」と呼ばれる)の下、盛んにピノ・ノワールの栽培が行なわれています。
ピノ・ノワールはもともとオレゴン州と同じく北緯45度に位置するフランスのブルゴーニュで栽培されていました。両者とも気候は涼しく、土壌の質も似ているので、非常に酷似したスタイルのピノ・ワインができます。ブルゴーニュワインは世界的にも有名で、毎年ワインコンクールにおいても高評価を得ていますが、近年オレゴンワインもまた良い成績を収めており、時の経過と共にさらに向上し続けています。
オレゴン州でピノ・ノワールに次いで多く栽培されているブドウ品種は、さわやかな酸味のあるイタリア原産の白ワインを作るピノ·グリ、次いで、ブルゴーニュ原産のブドウであるシャルドネ等が挙げられます。オレゴンの、より涼しいテロワールで作られるシャルドネは、さらに南へ下ったカリフォルニア産のワインとは大きく異なります。気温が高く、乾燥したカリフォルニアで生産されるフルボディのシャルドネ・ワインはオーク樽で熟成するのに適しています。一方、オレゴンワインのスタイルはどちらかと言うとさっぱりしていて、フランスのプイィ·フュイッセやマコンのスタイルと似ています。
その他、オレゴンではシラー、リースリング、テンプラニーリョ、メルローなどの品種も多少栽培されています。個人的にはこの地方で採れるボジョレー原産の柔らかくて軽く、フルーティなガメイ品種のワインが気に入っています。これを生産しているワイナリーは現在は数えるほどしかありませんが、オレゴンの気候にぴったり合っているように思えますし、生産者の数も年々増えています。素晴らしいオレゴン・ガメイの一例として、ウィラメットバレーにあるリボン・リッジというアメリカ政府承認ブドウ栽培地域(AVA)で採れたブリックハウス・ガメイをぜひ試してみてください。
一方、オレゴンから北のワシントン州では、赤白の両方の様々な品種のブドウが栽培されています。この地方ではボルドースタイルの赤ワインが広く生産されており、、カベルネ·ソーヴィニヨンやメルローといった品種が大規模に生産されています。また、ワシントン州には数多くのAVAがあり、世界クラスのワイン生産者が多数いることでも知られています。
ワイン観光
美しいワイン畑が広がるオレゴンのワイナリーエリアへは簡単に車でアクセスすることができます。ポートランドから南に下ること45分、ウィラメットバレーやダンディヒルといったAVAのあるオレゴン州最大のワイン生産地に到着です。ワイナリーの多くにはテイスティングルームが常設されており、一般向けに開放されています。オレゴン州には実に300以上ものテイスティングルームがあります。午後のひととき、ワイナリーを巡りつつ、そこで作られているワインを試飲してみてください。楽しいだけ以上の何かを学べる絶好のチャンスです。
飲酒運転が心配な方のために、 ハイヤーやリムジンのサービスを提供している会社もたくさんあります。少人数から対応してくれますし、通常人数が多いほど、一人あたりの費用は少なくて済むでしょう。運転手と移動手段だけではなく、テイスティングルームの料金や昼食も含まれたパッケージツアーもあります。
ワイナリーツアーでは、おいしいワインに巡り会えるのはもちろん、ワインがどのように、どこで生産されているかを目の当たりにすることができ、ブドウ畑の美しい景色を楽しむこともまた一興です。種々のワイナリーを一日かけて観て周るのもおすすめです。
美食家も喜びに満たされる
そもそも、ワインとは料理と一緒に楽しめるように作られているわけですが、ここオレゴンでは、ブルゴーニュ、シチリア、ウィーン等と同様、その豊かな自然で育まれた地元産の食材で作られた料理と共にワインを存分に楽しむことができます。太平洋岸北西部のワインは地元の魚介類、肉、農産物と文句なしによく合います。地元のレストランの多くは、ワインと食材の組み合わせの効果を最大限に引き出すため、様々な工夫を凝らしています。マクミンビルのダウンタウンにあるLa Ramblaというレストランはその素晴らしい一例で、オレゴン・ワシントン産のワインを豊富に取り揃えると共に、それによく合う旬の地元食材を使ったタパススタイルの料理をいろいろと味わうことができます。
それではここポートランドで楽しめる典型的なワインと料理の組み合わせはどのようなものでしょうか?
ピノ・ノワールと天然のサーモンのグリルはワイン愛好家の定番とも言えるマリアージュで古くから人々に愛されています。貝がお好きであれば、オレゴン海岸で取れた新鮮な牡蠣と共に樽で熟成されていないフレッシュなシャルドネを召し上がってみてください。肉料理の方が好みであれば、アンプクアバレー産のテンプラニーニョと一緒にオレゴンのラム肉はどうでしょうか。お目当てレストランがあれば、おまかせ料理を注文するのもいいかも知れません。ワイン自慢のたいていのレストランで、ワインに合った地元の食材を使ったシェフ自慢の創作的な料理を堪能することができるはずです。
このブログで紹介されたワインやワイナリー
スーヴェラン”とはフランス語で「至高の」「最高の」の意。アンリオのスタイルである「エレガントさ」「ワインとしてのおいしさ」を忠実に表現する1本で す。グランクリュ、プルミエクリュのぶどうをふんだんに使用するため、ノン・ヴィンテージクラスとしては特筆すべき奥行きと骨格を備えます。白い花やブリ オッシュなどを思わせる品の良い香りに、しっかりしたミネラルに支えられた、美しくクリーミーな風味が特長。
シャルドネ 約40%、ピノ・ノワール 約60%
このグラン・ヴァンはメドックの中心に位置する47ヘクタールのブドウ畑から作られたもので、ここはカベルネ・ソービニオンの栽培に最も適した土地といわれています。作られるワインは深い色と味わいを持つ、タンニンのしっかりした、まさに1級にふさわしいワインです。
テイスティング・ノート
出来の良い年。
熟成した果実味に覆われた繊細で深い味わい。
どの点においても上質でエレガントさの際立ったワイン。
更なる保存も、今、飲むことも可能
メドックワインの最高峰
合わせるお料理
赤身肉、仔羊、クリームタイプのチーズ
サービス
・ 保存:飲み頃~保存
・ 熟成:2008年
・ サービス温度 :17℃
創業家が守り続けるメゾン
約200年の歴史を持つ【アンリオ社】は創業家であるアンリオ家が今もなお、家族経営を行う老舗のシャンパン・メゾンです。17世紀よりワインづくりに携わり、1808年に自らの名をラベルに冠したシャンパンを初めて世に送り出した老舗中の老舗です。生産量は年間約100万本と小規模ながら、その品質は世界的に著名な評論家や専門誌から賞賛され、極めて高く評価されています。
創業以来、シャルドネ種に重きを置いたエレガントなシャンパーニュづくりを続けており、その伝統は、ブシャールペール エフィスやウィリアムフェーブルを復興させた先代のジョセフ・アンリオらを経て、アンリオ家12代目にしてメゾン7代目の現当主、スタニスラス・アンリオへと脈々と受け継がれています。
素材となる、高品質の葡萄にこだわる
高品質の葡萄にこだわるアンリオは、所有する25haの自家畑のみならず、契約栽培についても信頼のおける農家と長期の契約を結びます。その大半がグランクリュとプルミエクリュの優れた区画で、しかもワインに繊細さをもたらす、樹齢の高い樹を持っているかが重要なポイントになります。
使用する葡萄の大半はグランクリュかプルミエクリュの畑の物で、ベーシックなノン・ミレジメのブリュット・スーヴェランでさえ、平均格付け率は97%と高く (他のメゾンでは、平均90%前後といわれる) ワインとしての表現力や熟成のポテンシャル、エレガントさにこだわるアンリオのポリシーの高さが伺えます。
ワインとしての品質に対するこだわり
ワインとしての品質にこだわるアンリオの特徴として、「豊富なストック・ワイン」があげられます。アッサンブラージュには多数の異なるクリュからのワインを使用し、さらに複数のヴィンテージ・ワインを使用します。(ブリュット・スーヴェランにも20以上のクリュと6ヴィンテージのワインを使用し、リザーヴワインの使用率は33%) もうひとつの特徴は「長い瓶熟期間」にあります。グランクリュの原酒は非常にパワフルで酸味豊かなため、オリと触れ合った状態で長い期間熟成させることが可能で、他のメゾンよりも瓶熟期間を長く設定しています。(ノン・ミレジメで3-4年、ミレジメで6-8年、プレステージでは12年以上)
これにより、複雑で深みのあるメゾン・スタイルを一貫性をもって保つことができ、また多彩なスタイルを表現できます。さらには各ヴィンテージの特色を表現することも可能になります。
ぶどう品種
原酒となるワインの長期熟成のポテンシャルを重視して、シャンパーニュでは珍しく、伝統的にピノ・ムニエ種を使用せず、シャルドネ種とピノ・ノワール種のみを使用しています。エレガントさとミネラル感はシャルドネから、力強さと骨格は熟成したピノ・ノワールから、絶妙なバランスと複雑さを醸し出す。